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若井 栄一; 佐藤 通隆*; 沢井 友次; 芝 清之; 實川 資朗
Materials Transactions, 45(2), p.407 - 410, 2004/01
被引用回数:6 パーセンタイル:32.72(Materials Science, Multidisciplinary)材料中に生成するHeが組織や強度特性に及ぼす影響を評価するために原子炉での熱中性子とのB(n,)Li反応を利用したB添加法がある。本研究ではFe-8Cr-2W-0.1C系のマルテンサイト鋼F82Hに約60ppmのBを添加させた材料と約60ppmのBと約200ppmのNを複合添加させた材料を作製し、その組織と強度特性を評価した。これらの試料の熱処理はBの偏析を防ぐために950Cから1150Cまでの数種類の温度で約30分間焼ならしを行った後、水中に急冷した。その後、約780Cで30分間焼きもどしを行った。これらの熱処理後、各試料の組織やSIMSによってBやNの分布を調べるとともに、引張試験とシャルピー衝撃試験等を行った。B添加材とB+N複合添加材の引張特性は添加していない材料とほぼ同一であったが、衝撃試験では無添加材に比べてB添加材の延性脆性遷移温度(DBTT)が3070C程度上昇したのに対して、BとNを複合添加した材料ではDBTTは上昇しなかった。また、この複合添加材ではBの偏りを抑えることができた。また、焼ならし温度によってもBの偏析分布やDBTTが変化した。以上の結果から材料中にHeをより均一に生成させるためにはBとNを複合添加し、1000Cで焼きならしをした材料が最適であることがわかった。